FXの考え方・コラム

【海外FXで便利な複数口座】されどトレードの両建てに注意!

海外FXの利点のひとつとして同一のFXブローカーでひとりが複数口座を持てるということがあります。

FXで勝つためには「複数口座を使いこなすこと」も大事となってきますが、

複数口座を持つことで、かえって口座間の両建てというFXブローカーの規約違反に抵触してしまう場合もあるので、

知らなくてはいけない複数口座でトレードするうえでの注意点と、複数口座のメリットを活かした正しいトレードのやり方を書いていきます。

複数口座によって海外FX初心者がいっきに資金を減らすことを回避できる

海外FXでは複数口座を持つことによって、長期ポジション用と短期トレード用、あるいはEA(自動売買)用などといったトレードスタイルや用途によって口座を分けてトレードしていくことができます。

 

なにより複数口座では、別の口座に資金を温存しておくことによって、一度の失敗でFX資金をいっきに失うことを回避することができます。

この点が重要なことなのですが、

FXの失敗のほとんどが一度の勝負でいっきに資金を溶かすことです。

FX初心者がひとつの口座だけトレードしていると1回のハイレバ勝負で口座資金を失ってしまうということが高い確率で起きてしまう。

このことを避けるためにも、あらかじめ財布を分けておくことが有効。

FXは一度に資金を大きく減らさなければ、また次にチャンスはあるものです。

ハイレバできる海外FXだからこそ、よりいっそうトレーダーの資金管理力がとわれる。

 

▼複数口座の利点

  • 用途によって使い分けることができること
  • 初心者が資金を失ってしまうことを回避できること

 

しかし複数口座を持つからこそ抵触してしまうトレードの規約違反と、追加口座をつくったことによるデメリットも知っておく必要があります。

複数口座間の両建ては禁止されている

複数の口座間の両建ては禁止されていることに注意する

海外FXでやってはいけないことの代表格が複数口座間の両建てです。

「両建て」とは同じ銘柄で買いと売りの両方のポジションを同時に開くこと。

このことはFXブローカーにもよりますが、少なくともXM(XMTrading)などメジャーなFXブローカーのほとんどで複数口座間の両建ては規約違反となっています。

 

ひとつの取引口座での両建てはOKです。

XMTrading公式から
XMTrading公式の取引口座の両建てについての記述

 

ひとつの口座の両建てはOK

複数の口座間の両建てはNG

この違いは理解しておかなくてはなりません。

ひとつの(同一の)口座となると不正利用できるパターンはないからです。

では具体的にどのようなトレードが禁止されているのかというと、代表的な例としては週明けの窓開けなどを狙った口座間の両建てのハイレバトレードです。

週明けの「窓が開く」とは?

基本的にFXは、どこのFX業者であっても土曜と日曜にトレードすることはできません(仮想通貨銘柄は除く)

ただし中東など一部の地域ではかならずしも土日休みが風習というわけではなく、土日にだって、つねに為替市場は動いているということになります。

とくに土日に大きなニュースがあったときがそうですが、

週明けの月曜の朝からは先週の終値からチャートが開いたように隙間のある状態になることが多く、このことを「窓が開く」といい、

このギャップをあらかじめ狙うトレードが「窓開け狙いのトレード」ということになります。

【重要】

2つの口座を用意して、一方では「買い」もう一方では「売り」のポジションを大きなレバレッジをかけて片方はゼロカット、片方で利益を伸ばしていくといった、リスクを負わない口座間の両建てトレードが規約違反となります。

 

同様に大型の指標前に別口座間の両建てと、ボーナスアービトラージとなるトレードや別業者間の価格差を狙ったレイテンシーアービトラージなど、システムの盲点をつくリスクを負わないトレードは規約違反となり、最悪、アカウントは凍結されてしまいます。

上記のような両建てトレードを露骨にすることは禁止ですが、そのような意図のないポジションの両建てならば問題のない場合もあります。

それでも(EAを使わない裁量トレードの場合には)口座間で両建てをしないに越したことはないので「複数口座間の両建てはしない」ということは意識しておきましょう。

 

別々のFXブローカー(FX業者)間での両建ても禁止されています。

MT4同士であるならばバレると思っておくくらいがいいでしょう。

 

ボーナスのある海外FX業者ではひとり(ひとつのアカウント)で複数口座は持てますが、ひとりがKYCを偽造するなどして複数のアカウントをつくることは禁止です(あたりまえ)!

同じIPアドレスから別々のアカウントのトレードも疑われます。

複数口座を開設できるかは海外FX業者による

追加口座の開設の仕方は簡単であり、FXブローカーのマイページの「追加口座を開設する」ボタンを押すだけ。

追加口座を開設するボタン

 

はじめての口座開設時と同じように「口座タイプ」「最大レバレッジ」を指定できます。

MT5口座を選べる場合にはMT4口座からMT5口座への乗り換えもできます。

 

保有できる口座数はFXブローカーによります。

XMではひとりにつき最大8口座まで。

 

海外FXならどこでも追加口座を開設できるというわけではなく、

まれにですが複数口座を持てないFXブローカーもあり、例として海外FXの老舗業者のひとつだったiFOREXでは持てる口座はひとつだけです。

複数口座を持つことのプチデメリット

海外FX業者全般にいえることですが、残高0の使っていない口座は休眠口座となってしまうことが多い。

とくに短いケースのFXブローカーであると2ヶ月放置するだけで休眠となってしまうこともありますが、逆に1年以上放置していても大丈夫なFXブローカーもあります。

気づいたときに口座がなくなってしまっていた場合、必要な取引の履歴が確認できないということにもなってしまうので意識だけでもしておいたほうがいいでしょう。

 

XMにおいても90日間の口座の未使用で休眠口座となり、その休眠口座に残高が残っている場合には毎月5ドルを差し引かれてしまいます。

休眠口座となった時点でボーナスも消失してしまうことに注意。

海外FXの休眠口座の手数料対策は、使わない口座の資金はゼロにしておくことですね。残高がゼロならば料金は差し引かれません。

 

…というように、利用するFXブローカーの数や追加口座が増えれば増えるほど管理がめんどくさくなるので不必要な口座は持たないに越したことはない。

 

別口座への資金移動が遅いFXブローカーがあることにも注意で、なぜか内部送金にとても時間のかかるFXブローカーも意外と多いこと。

内部送金が瞬時に完了するXMに慣れてしまうとほかのFXブローカーでは資金の反映が遅すぎてヤキモキしてしまうことも。

ベテランの海外FXトレーダーが開拓するような上級者向けFXブローカーほどサポートが充実してはいなく、内部送金も遅かったりします。

海外FXで複数口座を持つことの注意点のまとめ

複数口座を持つことのプチデメリットをまとめると、

  • 口座間の両建ては禁止ということ
  • 海外FXでは使っていない口座は休眠口座となってしまうこと
  • FXブローカーによっては休眠口座に残高がある場合に手数料が差し引かれてしまうこと
  • 資金の移動(口座振替)が遅いFXブローカーがあること

それぞれに対応する解決策としては、

  • 複数口座で安易に両建てはしないようにすること
  • 管理がめんどくさくなるので不必要な口座は開設しないこと
  • 使わない口座の資金はゼロにしておくこと
  • 資金の反映が早いFXブローカーを選ぶこと

基本的に海外FXの無料で開設できる追加口座にデメリットといえるほどのものはありません。だからプチデメリット。

 

つぎに海外FX初心者が勝つために大事なことを書いているのでぜひ目をとおしてみてください。

海外FXの複数口座の正しい考え方

FXではいっきに減らさないために資金を分けて考えること

FXのよくある失敗は一度の勝負でいっきに資金を減らすことです。

資金を大きく減らしたあとには次のチャンスに乗ることはできない。

 

よって、海外FX初心者は「FXの軍資金を分けて考える」ということが大事なこととなってきます。

 

たとえば、FX資金の50万円を入金した場合に、

複数口座で5万円45万円に分けておき、5万円の口座をメインに使う。

 

5万円の口座をトレードミスで吹き飛ばしてしまったとしても、

FX全資金のうち10%減だけなので、温存した資金で挽回のチャンスはあります。

このことは口座のロスカットが事実上のストップロスになっているということです。

(5万円という金額はあくまで例であり、配分はご自由に)

 

FXでは感情的になってしまうとロットは大きくなりがち」「損切りはできない」というようになってしまうので、初心者はあらかじめ口座資金を分けておくのです。

 

逆にひとつの口座でトレードする場合には、エントリーごとに「損切り予定のストップロスまでの距離 × ロット数」によって算出される最大の損失額を先にわかっておく必要があります。

初心者にはこのことがむずかしいので「適切なロット数を取ること」と「損切りができること」に自信のないうちは資金を分けて、口座のロスカット(ゼロカット)を強制ストップロスとするやり方が使えるのです。

トレードスタイルによって口座を分ける

複数口座を使う目的として、長期ポジションと短期ポジションで分けたい、銘柄や手法によって分けたいということがあります。

たとえば、スワップを獲得している長期ポジション保有中の口座でハイレバスキャルピングを同居するようなトレードをしていると維持率がめちゃくちゃになって口座資金すべてを失います。

複数の銘柄をトレードするトレーダーは、通貨ペアボラティリティー(価格変動の激しさ)によって、あるいは最大レバレッジの違うカテゴリーの銘柄によって分けることや、EA(自動売買)を使うトレーダーであるとEAの種類によって口座やFXブローカー自体を分けることがベターですね。

複数口座の資金移動が瞬時の海外FX業者を選ぶ

複数口座を持てて資金移動の反映がはやいFXブローカーならば、金額を指定して「資金振替」のボタンを押した瞬間に資金が移動先の口座に反映されます。

ゆっくり待てる状況じゃないとき、反映の遅いFXブローカーは注意が必要です。

海外FXの複数口座は便利だが両建てには注意

EAやトレードスタイルによって口座を分けることは当たり前のこととなっています。

くわえて、FXのよくある失敗は一度のトレードミスで資金をいっきになくすことにあり、

このことを防ぐためにも、

  • 複数口座で資金を分けておき温存しておくこと
  • ただし口座間の両建ては禁止なのでしてはいけない

資金を複数の口座に分けている場合に、一方の口座で仮に資金を失ったとしてもそれが事実上のストップロスとなる。