このページではFXの【スキャルピング】について考えていきます。
スキャルピングとは、ポジションを保有してから数秒・数分で決済するトレードスタイルのことで、
スキャルピングトレードするうえで最低限の知っておかなくてはならないことと、
海外FXにおけるスキャルピングするのに向いているFXブローカーを解説します。
スキャルピングに向いているFXブローカーはEA(自動売買)を使うトレーダーにも相性がいいかと思います。
FXのスキャルピングトレード
スキャルピングとは数秒・数分で決済するトレード
スキャルピングは、ポジションを保有してからもっとも早く決済をするトレードスタイルのことで、注文してから数秒から数分後には決済することを繰り返していくトレードです。
1日以内に決済完了するトレードをデイトレードといいますが、スキャルピングはそれよりもっと短い超短期トレードのことですね。
スキャルピングをするトレーダーが見ている時間足としては、おもにティック足、1分足、5分足ですが、
トレンドなど相場の状況を確認するために上位足として15分足、1時間足などもチェックはします。
スキャルピングを得意にしているトレーダーは一定数いるはずで、
スキャルピングをするべきかどうかは結果がともなっていればよし!と私は考えています。
成功法則はトレーダーによってそれぞれなので自分が得意なトレードの時間軸を見つけたい。
スキャルピングのメリット
スキャルピングのメリットとしては、
保有している時間が短いので「どでかいニュース」に巻き込まれてしまう可能性は低くなるということがあります。
チャートの動きやテクニカル分析のみでトレードすることができるということですね。
スキャルピングは、即決済することによってリスクをおさえながら、その分大きなロットで勝負することができ、
少しの値幅をヒットアンドアウェイのように繰り返していくことによって、うまいトレーダーであるならば利益を積み上げていくことができます。
すぐに決済をするためにポジションを持ち越す際に発生するマイナススワップの影響も受けません。
スキャルピングのデメリット
スキャルピングトレードのデメリット(リスクともいえる)を上げていきます。
スキャルピングは、レバレッジを効かせたヒットアンドアウェイというFXのメリットを活かすことができる反面、チャート画面とにらめっこ状態となり集中力が必要なトレードとなります。
そしてなにより、スキャルピングはブローカーの取引条件によってパフォーマンスが大きく変わってしまう。
集中力が試される
あらゆるトレードのなかでもっとも集中力が必要とされるのがスキャルピングとなるのでパフォーマンスはトレーダーの力量と適正に大きく左右されます。
損切り幅も小さくおさえなくてはならないので素早い判断が求められ、
チャート画面に集中して決済を繰り返していくスキャルピングは年齢や体調、ときに運によってパフォーマンスが変わりやすい。
実際にスキャルピングから引退して徐々に長期保有に移行していくトレーダーや投資家は多くいます。
時間を拘束される
スキャルピングはチャート画面とにらめっこ状態となり、トレーダーを拘束させるようなトレードスタイルとなります。
デイトレード(←数時間のポジション)やスイングトレード(←数日のポジション)ならばある程度はほかの仕事や作業と同時にできますが、
スキャルピングをしているときに、ほかのことはできません!
相場がよく動く時間帯も決まってくるため、お勤めの方にとってはチャンスのある時間帯にかならずしもトレードすることができないことはデメリットとなるでしょう。
スプレッドの影響を受けやすい
スキャルピングはFXブローカーの取引条件によってパフォーマンスが変わってしまうトレードスタイルです。
決済を繰り返すスキャルピングはスプレッド(FXの手数料)の影響をもっとも受けます。
さらに国内FX・海外FXを問わずに、約定価格がずれる不利なスリッページや約定拒否があれば、その瞬間の決済にかけているスキャルピングトレーダーにとっては死活問題となる。
スキャルピングを認めていないFX業者もある
スキャルピングができるFX業者のほうが多いですが、まれにスキャルピングトレードを認めていないFXブローカーもあります。
スキャルピングが認められているケースであっても、FXではごくわずかな時間で売買頻度が多くなるほど規約違反に抵触しやすくなります。
スキャルピングのデメリット(リスク)のまとめ
- 集中力が試されるので体調や年齢によってパフォーマンスが変わる可能性あり
- 時間を拘束される
- スプレッドの影響をもっとも受けるのがスキャルピングであり、ほかに不利なスリッページ、約定拒否が起きてしまうと死活問題となる
- まれにスキャルピングを認めていないブローカーもあり、そうでなくとも高頻度売買となるほど口座凍結などのリスクはある
以上の問題がありますが、スキャルピングを得意にして結果がともなっているのならばそのスタイルを追求すべきですね。
次の項からはスキャルピングトレーダーおよびEAを使うトレーダーのFXブローカーの選び方を考えていきます。
スキャルピングはブローカーを選ぶ

スキャルピングするトレーダーは利用するFX業者(ブローカー)をとくに選ぶ必要があります。
スプレッドが狭いFX業者を選ぶこと
スキャルパーは、ほんの数pipsの差が致命的なほどにパフォーマンスに左右しますので、
スプレッドが広いFXブローカーでトレードするとそれだけで不利ですね。
よって使うところは国内FX業者(GMOとかでいい)、あるいはMT4 / MT5の海外FX業者ならばゼロスプレッドと呼ばれる口座タイプを選べるところを使うことが必須となります。
スプレッドが狭い代表的な海外FX業者はTitan FX、Axiory、Tradeviewなど
約定力がある・スリッページがないこと
FXで大きな数量を繰り返し取っているとFXブローカーによってはスリッページ、約定拒否といった問題に巻き込まれるので、約定力に定評のあるFXブローカーを選ぶということになります。
ひんぱんにポジションを取るようなEAを使用する場合も同様。
ただし、どこのFXブローカーであれ、不利な位置で約定することやスリッページは発生するものなので、このことを完璧に避けるということはむずかしいと考えています。
評価の高いFXブローカーがあったとしても、FXブローカーの仕様は改良・改悪がつきもので評価どおりのスペックがずっと続くとはかぎりません。
透明性があること | EAトレーダーの定番のFX業者を利用する

FXブローカーは透明性重視で選んだほうがよく、スプレッドが広いようなボーナスを提供している海外FX業者とスキャルピングは相性が悪い。
よくA-BOOK、B-BOOKといった用語が出て議論が起きるのですが、A-BOOKの意味としてはブローカーが受けた顧客の注文が直接市場に流れる方式のことをいいます。
しかし、A-BOOKであるとされているブローカーであっても、かならずしも全部の注文をA-BOOK方式で流しているわけではないということがありますし、B-BOOKのほうが約定スピードは早くなるということもあります。
このような議論は諸説あるので割愛します。
個人的にFXをやる以上は気にしすぎる必要はないと考えています。
国内FX・海外FXを問わずにスキャルピングやEAを使うトレーダーほどFXブローカー側とのトラブルは多いものです。
何度も何度も注文と決済を繰り返すようなトレードはツールの使用を疑われたり、サーバーに負担をかけるといった理由で口座凍結されてしまうといった事例もあるので、EAトレーダーが使っているような長年、定番となっているFX業者から利用したほうがいい。
スキャルピングで意識することのまとめ
FXブローカー選び、およびスキャルピングやEAを使用したトレードで意識することはつぎのことです。
- 取引コスト(スプレッドと外だしの固定手数料)が安いFXブローカーを選ぶこと
- 規約違反に抵触しないようにすること
- 透明性のあるFXブローカーを選ぶこと
- ボーナスを提供していないFXブローカーを選ぶこと
まとめると「信頼できるスプレッドが狭いタイプのFXブローカー」を使うということですね。そのままですが。
スプレッドが狭い海外FX業者
海外FXにありがちなスプレッドが広くボーナスのある海外FX業者ではなく、
取引コストが安くボーナスを提供していないタイプのFXブローカーを選ぶこと。
そのようなEAを使うトレーダーに定番のFXブローカーといえば、
- Titan FX
- Axiory
- Tradeview
- Exness
- ThreeTrader
長く安定した人気があるのはTitan FX、
キャンペーンをよくしてくれるのがAxiory、
最近勢いがあるのがExness、
昔からEA(自動売買)を使うトレーダーに定評があるのはTradeviewですね。
AxioryとTradeviewはMT4 / MT5にくわえて、より透明性のあるプラットフォームcTraderにも対応しています。
ThreeTraderというFXブローカーも最近になってスプが狭いブローカー勢に加わりました。ThreeTraderはオーストラリア系の大手グループの新興ブランド。
スタンダード口座タイプを避ける
海外FX業者では、複数の口座タイプが用意されていることが普通であり、なるべくゼロスプレッドタイプの取引口座を選ばなくてはなりません。
日本でとくに人気のFXブローカーであるXMTrading、Axiory、Exnessの平均スプレッドの比較です。XMはボーナスを提供しているFXブローカーとなります。
口座タイプはそのブローカーの標準仕様となるスタンダード口座で比較。外だしの固定手数料のない口座タイプですが、どれもスプレッドは広い…。
XMTrading | Axiory | Exness | |
最大レバレッジ | 888倍 | 400倍 | 2,000倍 |
ドル円 | 1.6pips | 1.4pips | 1.1pips |
ユーロドル | 1.7pips | 1.2pips | 1.0pips |
※Exnessが日本進出した当時の数値
スキャルピングやそのタイプのEAを使ったトレードは、スプレッドの広いスタンダード口座は避けるようにし、
実際に使う取引口座は
- 【Titan FXのZeroブレード口座】
- 【Axioryのナノスプレッド口座】
- 【Exnessではロースプレッド口座かゼロ口座】
以上がスプレッドの狭さを求める海外FXトレーダーに人気のある取引口座です。
いずれも上記表よりスプレッドは狭くなります。
追記:あとになってXMにも低スプレッドとスワップフリーの極KIWAMI口座が登場しました。
ExnessなどFXブローカーによっては、ゼロスプレッドタイプの口座は上位口座の位置付けとして利用するのに最低入金額等の条件が課されていることがあります。

スキャルピングに向いている海外FX業者のまとめ
- スプレッドが狭いタイプのFXブローカーであること
- 透明性があること
- ボーナスを提供していないこと
代表的な海外FX業者はTitan FX、Axiory、Tradeview、Exnessで、最近になってThreeTraderも加わりました。
海外FXトレードやEAの利用はきちんと情報を追って納得したうえで使うようにしましょう。